“エステティック”の語源はギリシャ語の“アイステイシス”で、この“美しいと感じる心”という意味から派生して、現在のような“美学”“全身美容”という意味を表す言葉になったと言われています。
18世紀になると、ヨーロッパでは「美しさというのは、見る人に“満足感”や“快感”を与える」という理論が唱えられ、これがきっかけとなって女性の“美”に対する意識がにわかに高まり始めました。
そしてマリーアントワネットの時代には美を競い合う社交界の女性たちがこぞって牛乳風呂に入ったりして、美しさに磨きをかけることに意欲をかきたてられていました。
そのあたりから女性のエステを生業とする人たちが出始めて“美”を実現させるための技術も発達して、フランスに世界初の“エステ”という産業が根付いていったようです。
日本でエステが行われるようになったのは、明治時代中頃になってからです。
これは、最初は理髪店で行われたフェイシャルマッサージが男性に評判が良かったことから口コミで広まり、そのうちに女性にも行われるようになりで、それが後に“美顔術”と呼ばれる女性向けのフェイシャルケアに発展していきました。
日本の政治経済の流れが大きく変わった高度成長期を迎える1970年代になると国民所得にもゆとりができて、顔だけでなく全身マッサージ、脱毛などのメニューをもつエステティックサロンが次第に増えていきました。
それとともに、テレビで人気のアイドルたちに共通するのが“小顔”ということで、肌の美しさだけではなく女性たちは自分の顔の大きさまで気にするようになりました。
顔が小さくて全身の中に占める顔の面積が小さいほどプロポーションがよくなるのも確かですが、それがブームとなって“小顔エステ”というものまで登場してきています。
そしてそれはさらに美容にとどまらず“リラクゼーション”も提供する現代のエステティックサロンへと発展していきました。
エステに人々は“身体に対する効果”だけでなく、それと同じ位に“心を癒す効果”をも期待できるようになりました。